後世への最大遺物

2015年に静岡県掛川市で起業した一人社長のBlogです。日々の雑感や経営の話など。

これからの「移民」の話をしよう

明日、掛川市では4回目となる多文化共生推進プラン策定市民委員会が開催されます。

市民委員の一人として参加させていただいておりますが、いつもどこかに歯がゆさというか、なんとも言えない無力感に苛まれながら出席しています。

 

これまで歴史的な経緯から日本に移り住んだいわゆる「在日」と呼ばれる人々、高度成長期に多数来日し、その後も定住した日系ブラジル・ペルーの人々、さまざまな制度の問題も指摘される技能実習生、日本で学びたいという留学生、そしていま注目を集める難民の人々。

すでに日本に暮らして半世紀になる方や、子どもの頃から日本で生まれ育ち、もう大学を卒業された、という方もいます。

そうした人々をすべて「外国人」「外人」と呼ぶことに大きなためらいをいつも覚えています。

移住した人々という意味である「移民」というコトバが過敏に捉えられることなく、もっとフラットなコトバとして使われ、みんなで一緒に気持ちよく暮らしていくための社会システムの基盤づくりを進めていければいいのに、といつも考えています。

こうした思いを胸に、民間有志による「定住外国人政策研究会」(座長:國松孝次元警察庁長官)にて、「『定住外国人の受け入れ』に関する提言」を取りまとめました。

提言書は協賛していただいた 一般財団法人 未来を創る財団 のWEBサイトにて掲載されていますので、ぜひご覧いただければと思います。

やはりここでも「移民」ではなく「定住外国人」というコトバになっていますが、まずは議論の呼び水となることを優先すべきだろう、ということでの用語選定となりました。

 

今後、日本だけでなく、ますます経済のグローバル化は進み、国境を越えて行われる人の移動は増えていくと僕は思います。

その中で、これから「移民」は必ず増えていくと思いますし、人気のある国へと人々は移動していくでしょう。

そのときに、「いや、日本には来てくれるな」ということでは、どんどん世界から取り残されていくのではないでしょうか。

 

もちろんさまざまな課題もあるとは思いますが、すでに日本には多くの「移民」が暮らしていることを念頭に置きつつ、今回の提言書もベースとしていただきながら、冷静な議論をしていければ、と思います。

 

提言書要旨はこちら↓

http://www.theoutlook-foundation.org/admin/wp-content/uploads/2014/05/271116teigen.pdf

提言書本文はこちら↓

http://www.theoutlook-foundation.org/admin/wp-content/uploads/2014/05/181115vision2.pdf