「RESASハッカソン2017 in 京都」に参加しました
12月9〜10日の2日間「RESASハッカソン2017 in 京都 ~Web・IoTで創る京都のミライ~」に参加してきました。
RESASハッカソンって?
そもそもハッカソンってなんぞや?と言うと……
ハッカソン(英語: hackathon)とはソフトウェア開発分野のプログラマやグラフィックデザイナー、ユーザインタフェース設計者、プロジェクトマネージャらが集中的に作業をするソフトウェア関連プロジェクトのイベントである。(Wikipedia)
そして、RESASハッカソンは、RESAS-APIを活用して、あるいはRESASを用いて実施した分析結果を踏まえて、地域課題の解決や魅力発掘に資するアプリケーションを開発しよう!という趣旨のものです。
公式サイトはこちら↓
スケジュール
スケジュールはこんな感じでした。
Day1 12月9日(土)
09:30 開場、受付開始
10:00 開会挨拶
10:15 RESASの紹介
10:45 地域の課題紹介
11:45 アイデアソン
(12:00) ランチ
13:30 アイデアソン(企画検討時間)
14:30 ハック開始
17:00 ハック終了、中間発表
18:00 解散
Day2 12月10日(日)
09:30 開場、受付開始
10:00 開会挨拶
10:15 ハック開始
(12:00) ランチ
17:00 ハック終了/最終発表
18:00 閉会挨拶、終了
Day1 AM
初日の午前中はインプット&アイデア出し。
そもそもRESASってどんなふうに使えるの?という解説から、LINE BOTなど活用できるツールの紹介など。
その後、マンダラート(3×3のマス目が書かれた紙やホワイトボードを用意し、そのマスに思いついたことを埋めていく。発想するテーマを真ん中に書き、周りの8つのマスに関連するアイデアや思いつきを書いていくもの。以下参考)で、アイスブレイク。
Day1 PM
アタマを柔らかくして、お昼に一休みした後には、いよいよアプリケーションのアイデア出し。
3案を目標にアイデアを出しました。
僕のイチオシは「新規就農希望者のための移住先情報アプリ」。
アプリのユーザストーリーは
実家が農家でなく、またどこかの農業地に縁がない新規就農希望者にとって、どこで農業をするか?が重要な選択となる。
しかし、新規就農者に対する紹介サイト(全戸農地ナビなど)においても農地の探し方は紹介されていても、選び方は明らかにされていない。
そこで、今回RESASのデータからどこで農業をはじめるべきかの判断材料となる客観的情報を提供し、新規就農者が農業スタートアップを応援する。
といったものを想定していました。
RESASの紹介講義なう。暇なのでアイデアをまとめてみた。もっとこうしたらいいんじゃね?というコメントあったらください。また、もし新規就農をお考えの方などいらっしゃればお話聞かせてくだい。チームビルディング前なのでそもそもこれ作るかまだ未定ですが。#RESAS #RESASハッカソン京都 pic.twitter.com/oKKZjUiN99
— TODA@蒼梧藩国 (@todayuya) 2017年12月9日
投票では15票と比較的高得点だったのですが、実際のチームビルディングでは、あまり人気がなく……(おそらく、キャッチィさとユーモアが足りなかった、技術的な面白みがない、などが原因かな、と)。
というわけで、僕は「ナンパ支援ツール」×「京都 de リアルすごろく」の混成チームに入れていただくことに。チーム名は「京都 de すごろく」。
いろいろあって独身者のためのナンパ支援ツールをつくることになりました。#RESAS #RESASハッカソン京都
— TODA@蒼梧藩国 (@todayuya) 2017年12月9日
午後はどのように人と人の出会いを促すことのできるアプリケーションがよいのか、ということを喧々諤々の議論。
「"ナンパ"っていう言葉を使った瞬間に女性は参加しないのでは?」
「老若男女問わず誰でも使えるようにした方がよいのでは?」
「や、でもそうするとこのアプリの必要性ってなんなの?」 etc...
ターゲットについては悩みつつも、「旅先で、人と人とが自然に、素敵に出会うことのできる可能性を高めるようなアプリにしよう」というところでチームにて合意。
さらに、その仕組みとしてLINE BOTをベースに進行するゲームアプリをつくろう、という話になりました。
と、ある程度の方向性が見えたところでこの日は終了。
なお、夜は懇親会でおいしいウイスキーをいただきました。
「僕は今日ウヰスキーの素晴らしさを広めにきた」#RESAS #RESASハッカソン京都 pic.twitter.com/1mkzDi9v8Q
— TODA@蒼梧藩国 (@todayuya) 2017年12月9日
Day2 AM
2日目朝、昨晩の懇親会でみんな酒が入った状態で「いっそ男女の出会い目的を前面に押し出して突き抜けた方がいんじゃね?」という話になったので、あらためてターゲット設定を再検討。
JTB旅行者調査などから、以下のデータを得て
- 旅行に行きにくい要因として「家族、友人等と休日が重ならない」が2位
- 女性20代・30代の旅行動機として「思い出をつくるため」「日常生活から解放されるため」が1、2位
- 旅行スタイルの参加意向として「パワースポットを訪れる旅行」が高くなっている
「けっこう友だちと休みの日があわずに旅行に行けない人は多くて、旅先ではふだんとちがう思い出がほしい、という女性は多い。なので、旅先でちょっとした出会いのきっかけがある、ということに対してはニーズがありそう。さらにパワースポットを訪れるコンテンツの提案なら若い人が自然と集まりやすいのでは?」
という仮説を立てて考えていくことにしました。
そして、アプリ名が「KYOTO en-musubi」に決まり、ゲームシステムの内容も概ね固まりました。
アプリの紹介文を抜粋するとこんな感じです。
KYOTO en-musubiは、神さまのお使いコン助からのお願い事をクリアして、結び力を高めるゲームです。
お願い事は「伏見稲荷のおもかる石を持ち上げよう」「恋占いの石の間を歩こう」などさまざま。
こうしたお願い事をクリアしながらプレーヤー間の交流を促し、出会いのきっかけを提供します。
ようやく完成形がイメージできてきたところで、実際の開発にあたっては
と6人(7人チームでしたが1名病欠)を3班に分けて動きました。
僕はLINE BOTのプログラミングなどは技術的にできないため、主に世界観設計・ストーリーライティングを担当しました。
ゲームシステムとしては「依頼者からのクエストを解決していく」というものですが、その外装として
- 私も素敵な彼氏がほしい!というイワナガ姫(日本神話に登場するコノハナサクヤ姫の姉です)からお願いごと(クエスト)を頼まれる。
- そのメッセンジャーとして狐の御使い「コン助」(オリジナルキャラ)からのお願いごとを叶えてあげる。
といったストーリーを作りました(具体的には終盤に記述しているURLから実際のサイトをご覧ください)。
Day2 PM
そして開発、開発、開発。
「間に合わない!」「時間ねえ!」「動け!動けよぅ!!」という叫びがフロアにこだまします。
さらなる紆余曲折を経て出会いのきっかけをつくるゲームアプリをつくっているのですが、あと5時間とかマジか、って感じ。#RESAS #RESASハッカソン京都
— TODA@蒼梧藩国 (@todayuya) 2017年12月10日
ところが、僕は比較的早くライティングが終わってしまったので、プロダクト以外の概要説明プレゼン資料の作成を手伝ったり、エンジニア班のヘルプに入ったり、チームに不在のデザイナーをなんちゃって代行したり(WEBサイトのメインビジュアルやロゴを作ったり)してました。
最終的にはエンジニア班の後ろで応援する係に。
開発終了!そしてデモプレゼン
そして17時00分。
7人の力でなんとか完成とは言えないものの、動くプロダクトができあがりました。
もうやりきった。やりきったよ俺たちは。お互いの健闘を讃えて握手。
その喜びを分かち合うのも束の間、すぐにデモプレゼンへ。
開発終了!デモのプレゼンが始まりました!#RESAS #RESASハッカソン京都 pic.twitter.com/zrLgZJgqOn
— TODA@蒼梧藩国 (@todayuya) 2017年12月10日
1チーム5分でデモを発表し、審査員からさまざまなコメント、質問が飛びます。
我々のチームには例えばこんな質問が。
審査員「このアプリを使って既婚者が不倫することもできるのではないかと思うが、その予防策は考えているか」
— TODA@蒼梧藩国 (@todayuya) 2017年12月10日
僕「恋心は法律で縛れるものではないので防ぐ手立てはありません」#RESAS #RESASハッカソン京都
プロダクト紹介:KYOTO en-musubi
そしてこちらが我々の開発したプロダクト「KYOTO en-musubi」になります。
まだ実装されていない機能だらけですが、MVP(Minimum Viable Product)としては一応試せると思いますので、ぜひご覧ください。
この仕組み自体は、他の地域でも流用することができ、また発展性の高い(つくりこみのできる)プロダクトなのではないかと思います。
このアプリケーションを事業化しよう、という話にはなっていませんが、ご興味・ご関心のある方はお気軽にご連絡ください(可能な限り開発メンバーにおつなぎさせていただきます)。
ドキドキの審査発表
全チームのデモが終わり、少しの休憩を挟んで緊張の審査発表へ。
まずは企業特別賞(LINE賞、ドコモ賞、京都銀行賞)が発表されました。
そして最後は最優秀賞の発表……!
ドラムがないので、みんなで手でテーブルをドコドコ叩きながらの発表でした。
「最優秀賞は……京都 de すごろく!」
ということで、我々でした。ありがとうございます。
プロダクト名でばかり話していて、チーム名を忘れかけていたので一瞬わかりませんでした。
いや、でも嬉しいですね。ありがとうございます。
RESASハッカソンを終えて
元々僕はEvidenced Based Policy Making に関心があり、RESASの提供開始当初からわりと遊びながらデータ分析をしてきました。
また、自社事業として、今後RESASを活用した新規事業をはじめる予定なので、それもあって今回のハッカソンに応募しました。
当初自分の持ち込んだアイデアは採用に至らず、正直ちょっと凹んでいたのですが(結構考えてきたので)、そんなことは関係なく、はじめて企画から実装までして、動くプロダクトをみんなでつくることができた、というのはとてもよい経験になりました。
なによりチームメンバーそれぞれ得意分野がちがって、みんなの力でプロジェクトを進めていく、ということ自体が本当に楽しかったです。
とってもとっても密度の高い、エネルギッシュな2日間でした。
楽しく進行してくださったチームラボの床並さん、LINE BOT開発でとてもお世話になったLINEの立花さん、おいしいウイスキーを振る舞ってくださった羽山さん、code for osakaの東さん、井上さん、code for kyotoの太田垣さん、そして会場ご提供や運営協力いただいたオムロンのみなさま、そして誰より2日間を一緒に駆け抜けたチームメンバーの三上さん、加藤さん、植木さん、仲野さん、小川さん、古川さん、本当にありがとうございました!!
と、めでたしめでたし……ではありますが、実は、これで終わりではないのです……。
そう、このハッカソンと関連して、RESASでは12月20日〆切のアプリコンテストが開催中なのです。
ということで、僕たち開発チームのSlackチャンネルが解散になるのはまだしばらく後になりそうです。
「まだだ、まだ終わらんよ!」
おまけ
ハッピをつくるRESASハッピソンも同時開催されていました。
ペッパーくんがプレゼンがんばってくれました。
ペッパーによるプレゼン。#RESAS #RESASハッカソン京都 #RESASハッピソン pic.twitter.com/IH9z2vBtWu
— TODA@蒼梧藩国 (@todayuya) 2017年12月10日